土佐信道さんはひとりで考える
「骨」展への作品を依頼してからしばらく経って、なぜか広島のバーで明和電機の土佐さんと一緒になりました。そのとき彼の腕にどーんとあったのが「ジホッチ」。
ご存じの方も多いと思いますが、かつての黒電話やピンク電話の回転式ダイヤルが、ほとんどそのまま腕に張り付いていて、117を回すと時報サービスと同じ音と声で時刻を知らせてくるという腕時計(?)です。
あまりの存在感にびっくりしながら「こういうアイデアって、仲間とわいわいやってるときに、なんちゃってノリで出るんですか?」って聞いてみました。
土佐さんは、静かに答えました。「いいえ、自分ひとりで考えます。」
私「・・・ブレスト(ブレーンストーミング)とかは?」
土佐さん「そういうのはやりません。始めから終わりまで、ひとりでずっと考えます。」
それ以来、土佐さんのお顔がとても神秘的に見えます。
土佐さんは、スケッチ・ブログなるものを以前からやっていて、土佐さんの不思議なマシンが生み出されていく様が、よくわかります。絵も素敵ですね。写真は完成間近のWAHHA GO GO。まもなく笑い始めます。(写真撮影:吉村昌也)
[…] 「ワッハ・ゴー・ゴー」(明和電機 土佐信道作)が初めて会場で笑い声を発したのは、なんと内覧会の20分前でした。 […]