草枕

Off,Works — yam @ 10月 26, 2009 5:17 pm

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最近になって夏目漱石の「草枕」を読みました。

「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。」の有名なあれです。50になるまで読んでないって言うのも恥ずかしいですが、中学生のころに途中で投げ出したのを、今度は最後まで読みました。

小学校六年の時に「吾輩は猫である」を読んで、夏目さんの文体にかぶれたのを思い出します。ものすごくかっこいい文章に出会った気がして、何度も読み返しました。ちょうどその頃に、学校から「修学旅行の思い出」という作文の宿題が出たのです。

よっしゃぁって感じで、ばりばり漱石のつもりで張り切って書きました。しかし結果はさんざん、いつもは五重丸を付けてくれる先生が三重丸。とてもショックでした。

まあ、当然と言えば当然ですね。小学生の「猫」ばりの文章など読むに耐えないでしょう。幸いなことに残っていないので、恥ずかしい思いをしないですみますが、なにせ妙に大仰な漢語や「はなはだよくない。」とか「なお面白かろう。」みたいな古風な言い回しを駆使した「修学旅行の思い出」なのですから。

「草枕」風の方がましだったかも。一応旅行記だし。そういう問題じゃないか。

写真は小山薫堂さん、猪子寿之さんと一緒に進めているプロジェクトFの携帯電話コンセプトモデルです。脈絡ないですが、なんか漱石っぽくない?

photo by Yukio Shimizu

2 Comments »

  1. おはようございます。
    夏目漱石先生が、現世に存命でしたら、
    きっとこの「コンパス」が似合ったにちがいありません。
    あっ、・・・
    でも、現代人の漱石さんは、
    どんな文章表現をしたのでしょうね。

    コメント by powaro — 10月 27, 2009 @ 6:33 am
  2. […] This post was mentioned on Twitter by isogai takuya and orangeclover, hide_takata. hide_takata said: 草枕: 最近になって夏目漱石の「草枕」を読みました。 「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。」の有名なあれです。50になるまで読んでないって言うのも恥ずかしいですが、中学生のころにに途中で投げ出したのを、今度は最後.. http://bit.ly/dllvc […]

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